こんな症状があったら

こんな症状があったら

泌尿器科の症状と疾患


前立腺肥大症
前立腺肥大症は男性高齢者における最も一般的な疾患の一つであり、それによって引き起こされる 下部尿路症状は患者さんのQuality of Life(生活の質)を著しく悪化させています。
前立腺が加齢とともに肥大していくと、尿道を圧迫してしまいます。当然、前立腺が尿道を圧迫すると出口が狭くなり尿が出にくくなります。(排尿困難)
一方、膀胱は何とか尿を出そうと頑張るため、膀胱の筋肉が発達し筋肉質になり、膀胱の壁が分厚くなってしまいます。そうすると、膀胱の本来ある伸びる力(柔軟性)が失われカチカチになり、少し尿がたまるとすぐに一杯になり我慢できず、尿を出そうとしてしまいます。これが頻尿や尿意切迫感として症状に現れます。
つまり前立腺肥大症の2大症状は①排尿困難 ②頻尿、尿意切迫感(過活動膀胱)であり、男性の過活動膀胱の最大の原因になります。
現在、前立腺肥大症による排尿障害に対する治療においては、様々な薬物療法および手術療法と選択肢は数多く存在しています。

治療

(1)内服治療
前立腺肥大症の薬物治療の要点は上記の2大症状を改善させることです。すなわち次の2つが要点になります。
 1.前立腺により圧迫された尿道の抵抗を改善させる(排尿困難を改善)
 2.膀胱の柔軟性を回復させる(過活動膀胱を改善)
治療としては、まず1.の尿道の抵抗を改善させることが最も重要です。尿道の抵抗を減らすだけで膀胱の柔軟性が回復し過活動膀胱も改善する場合があります。
前立腺肥大症に使用される薬剤は以下の5種類に分類されます。
 1.前立腺により圧迫された尿道の抵抗を改善させる(排尿困難を改善)薬剤
①α1受容体遮断薬 
②PDE5阻害薬 
③5α還元酵素阻害薬 
 2.膀胱の柔軟性を回復させる(過活動膀胱を改善)薬剤
④β3受容体作動薬 
⑤抗コリン薬
これらの薬剤を患者さん個々に合わせて組み合わせることにより治療を行っていきます。

(2)手術療法
上記の薬物療法で症状の改善が得られない場合や前立腺肥大症に伴う合併症(血尿、結石、尿閉)が生じた場合は手術療法を行います。最近様々な手術療法が開発されていますが、それぞれの術式には一長一短があり主治医と相談の上、最適な手術治療を選択する必要があります。
現在本邦で可能である前立腺肥大症の手術術式は下記の通りです。 ①経尿道的前立腺切除術 (TURP)
②経尿道的前立腺核出術(電気メスを使用するもの;TUEB ホルミウムレーザーを使用するもの;HoLEP)
③経尿道的レーザー前立腺蒸散術(PVP、CVP)
④経尿道的前立腺水蒸気治療
⑤経尿道的前立腺吊り上げ術

 
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